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お腹から音がしたはなし

お腹のあたりから、カシャンカシャンと小さな音が聞こえる。なんだろうか。気になって服を捲り上げお腹を見たら、ねじのようなものが2つくっついている。そしてお腹を触ってみたら、固くなっているではない
か。一体自分の体に何が起きているのだ。とりあえず、ねじらしきものを外してみよう。押入れから引っ張り出してきたドライバーで回す。固くてなかなか回らない。10分ぐらい踏ん張ってみたがダメだった。そこで試しに、まさか開くはずなどないだろうと思いながらねじらしきものを指で強く押してみた。すると、プシュュュー…という音を立てながらお腹が開いた。ねじらしきものはボタンだったのだ。なかを覗く。薄い板で仕切られた小さな部屋のようなものがたくさんある。そしてこそには、白い、丸くて一つ目の、人に似たような生き物がいる。うじゃうじゃと。それらが一斉に私の方を見る。「あのー…、どちら様で…?というか、私の体、どうなっちゃってるんですか?」「初めまして、わたくしたち、ピコリと申します。この度はわくしたちの住処として体を貸していただき誠にありがとうございます。」「いや、貸した覚えないんですけど。ピコリってピロリ菌ですか、あなたたち。」「ピロリ菌?あんなものとは一緒にしないでいただきたい!」「大して変わらないでしょう、うじゃうじゃいるし。というか、どこから入ってきたんですか?」「ふふふ…それはあなたが彼氏とキッス…」「やっぱりピロリ菌じゃん」「へっ、聞き分けの悪い子だね。まあ良い。ここはわたくしたちが貰った。次期にお前の体は全てわたくしたちのものになる。そしてお前は、人間ではなくピコリの住処として生きるのだ。」「…は?」よく分からない。ピコリとやらに色々と聞きたかったが、いつの間にかお腹はまた2つのボタンで留められ、閉まっていた。